湘南鎌倉は、とても好きな街です。

昔、仲良しの従姉妹が住んでいたので、幼いころから、ちょくちょく訪れていて。
今でもときどき、足が向かいます。
山もあって、海もある。緑も多く、四季さまざまに楽しめる。
古き佳き時代のたたずまいもあり、新しい出会いもたくさんある。
なにより魅力なのは、東京では感じないような自由な空気が吹いていて、生活している人も、どこか肩の力が抜けているような…そんな雰囲気を感じるところかな。
そんな鎌倉が舞台の、姉妹の物語。



祖母の残した古い家に住む三姉妹のもとに、長く音信不通であった父親の訃報が届く。
しかし、父親の記憶は長女以外にはあまりなく、とまどいながらも彼女たちは葬儀に参列するために山形の温泉町に向かう。
そこで、母親のちがう妹と出会った彼女たち。
まだ中学生の彼女は、子供らしさを感じられないほどにしっかりと家族を支えていた。
その姿に長女は、「あたしたちと一緒に暮らさない?」と誘う…。

姉妹の個性があざやかに描かれていて、誰もがみんな魅力的です。
三話構成で、どのお話も深刻なものを内包しています。
親との確執であったり、厳しい現実であったり……でも、軽やかな語り口で、重く沈みがちになることを大きく取り上げず、さりげなく提示するんですね。
日々の生活のなかに、それがあるかのように…。

ごく普通に暮らしていると思われる人々にも、さまざまな背景や過去があるもので。
痛みも苦しみも、哀しみも葛藤も、人それぞれに抱えている。
でも、日々の暮らしはつづいていく。
時は、等しく誰にでも、同じ速度で刻まれていくのです。
許したり、認めたり、話したり、笑ったりすることで、人はいろいろなことを乗り越えていくんだなぁ…と改めて思いました。

読んでよかった…。
そんな気持ちになれる漫画、あまりないですよね。
この作品、確実にそう思える作品だと思います。
そして、読んだあとには、鎌倉散歩したくなりますよ~。
既刊2巻まで。
早く、つづきを読もーっと。a