伊藤潤二の猫日記よん&むー
禍々しく~、おとろちく~!!
ちっともかわいくない、驚愕の猫マンガー!!
猫マンガ担当、ヌコでし。
いや~、春でしね。
最近めっきり暖かく、汗ばむくらいのこの陽気。
桜をはじめ、花という花がつぼみをふくらませています。
街には色があふれてる…そんな季節。
散歩道で時折出会う猫ちゃんたちも、春を満喫している様子。
お花のにおいをかいだり、軽やかに走ってみたり。
微笑ましいかぎりでし。
そんなとき、見つけました。
この漫画。
驚きでし。
そして、戦慄でし。
伊藤潤二でしよ!
あの、「うずまき」や「富江」の、伊藤潤二でしよ!
不気味とか、不吉とか、不条理とか、不潔とか…そんな言葉しか似合わない、伊藤潤二でしよ!!
いや、もちろん、大ファンなのでしが…。
それにしても、それにしても!!
可愛い猫ちゃんたちの猫マンガとは、まったく対極のところに位置する作家さんではないでしょうか。
一抹の不安…どころか、恐怖と戦慄にふるえつつ、ページをめくりましたが…。
いやいや、なんということでしょう。
猫ちゃんたち。
ちっとも可愛くありません。
猫マンガなのに、こんなに可愛くない猫たち。
ありでしょうか?
はじめっから終わりまで、「怪奇!猫屋敷!」のようでし。
「呪い顔!」
「ドクロのもよう!」
そんな風に形容される「よん」。
よんの遊び相手として新たに飼われることになった、ノルウェージャンフォレストキャットの「むー」。
どちらも、ほんっとに可愛くなく、それどころか、かなり不気味に描かれていまし。
よんは、末代まで呪いそうな恨みのこもった顔。
むーは、「プルルル…」「プクニャン♪」とかわいい声で鳴きよるわりに、ふいに野性に帰ったときは般若のような面構え。
これじゃ、猫ではなく妖怪でしよ~。
あー、夢に出てきそう…。
しかし、なんとも癒されるんでし。
不思議なほど、癒しを感じまし。
じつは犬派で、猫とどうして触れ合えばいいのかわからなかった、潤二先生。
なんなんだ、いったい、この生き物は…という戸惑い、怯え、逃げ惑う。
なめくじやつちのこと見間違え、驚愕する先生。
噛み癖のある猫に、噛まれまくる先生。
あまりにマヌケでし。
その潤二先生が、目の前の猫に心を乱され、懸命に「かまってくれ~!!」とアピールする姿は、なかなか胸に迫るものがありましね。
とまどいながらも、男と猫たちは、じょじょにお互いに心を許していくのでし…。
むーの一大事に、号泣する潤二先生。
なかなかなつかなかったよんが、潤二先生に抱かれて、甘え始める瞬間。
ああ、もう…。
感動的でし。涙もんでし。
しかし、その感動を表現する絵はいつもの伊藤潤二タッチなので、不気味なんだか微笑ましいんだか、まったくもってわかりませんが。
「うちの猫、こんなにかわいいんでしよ~♪」という、猫っかわいがり的姿勢が主流の猫マンガ界において、まったく異質。
なんといいましか、「ファーストコンタクトもの」みたいな、SF的なオモシロさがありましね。
異色猫マンガとして、非常にオススメ!
このマンガを機会に、潤二先生の日常をもっと見たい! 踏み込みたい! という思いもわきあがってきまし。
しかし、全編通して、なにより怖かったのは、嫁の顔でし。
ほとんど白目むきっぱなしだし、ほうれい線くっきりだし。
いくらなんでも、むごいでしよ。
潤二先生。
猫は不気味でもいいから、せめて嫁は可愛く描いてやってほしいでし。







